時を刻む・・

5分前に時間を知らせる古時計
5分前に時間を知らせる古時計

 

 

 

 

故障もせずにカチカチ正確に時を刻んできた古時計。

ここでは、「はち」の今と昔をほんの少し綴ります。

since 1996

        富岡町時代
        富岡町時代

1996年。小樽市富岡町にてOPEN。

そこから、「はち」が始まりました。昭和初期の古い民家を借り、なるべくこの家の間取りそのままを使いたい。資金もなにもない、ゼロからスタート。自分達ができることは、すべてやりました。壁のペンキ塗り、テーブルや椅子も古いものを修理したりしながら使用しました。間取りを工夫し、道内の陶芸作家の器を展示・即売をしました。現在、Cafeでこういうお店が増えましたが、この頃はまだ展示・販売をしていたお店はあまりなかったのではないかな?と振り返るとそう思います。

1998.

   富岡「はち」カウンター
   富岡「はち」カウンター

自家焙煎珈琲への道へ。


はち開店前に是非一度行ってみたかった珈琲店が函館にありました。知り合いの紹介でスタッフが一度伺ったことがありました。

開店2年後、やっと伺うことができ、訪ねたことが今の「はち」の珈琲の原点になりました。函館の宮前町にある『横山珈琲店』です。今までいろんな珈琲店を訪ねて来ましたが、横山珈琲店に一歩足を踏み入れたとたんに吸い込まれるような深い珈琲の香りと店内の様子。珈琲店とは、これだ!!と感動した時のことは、今も忘れることができません。

「はち」の師匠である横山氏に焙煎を教えていただきながら、いよいよ「オリジナルブレンド」完成へ。スランプになったり、まよったりと、試行錯誤を繰り返しながらやっとスタート地点にたったのが、1998年、年明けの1月でした。

2001.

        住吉「はち」
        住吉「はち」

富岡の建物の取り壊しが決まり移転しなくては、いけないことになりました。(さすがに、この時はショックでした。)古い民家を借りての営業には、必ずついてまわる問題かもしれません。

そして現在の住吉町の家にめぐりあい、ここで第二の「はち」のスタートをきることにしました。

友人の建築家の協力とそこにいる大工さんの昔ながらの優秀な技能でひとつひとつ、問題点や店の形を話あいなが店づくりをはじめました。(大変だったけど楽しかった)

富岡時代を残したく、まずは看板に1996年と刻んでもらいました。

富岡の家で使われていた建具、床、窓ガラスなど、可能なかぎり再利用してもらいました。リノベーションという言葉はまだなかった時です。今もしっかりと、「はち」の顔となっている建具や扉。よく「はちの窓からのあかりは、やわらかい。」とおっしゃる方がいますが、昭和の始めのガラスをいろんな所に使っているせいかな?と思っています。

そして・・・2020,

  2020,今。

 

札幌で閉店した自家焙煎珈琲店から譲り受けた、柱時計(seiko社製)は、今も正確に時を刻んでいます。平成から令和と変わり、はちも25年の時を刻んで来ました。地元の方、たまに遠くからわざわざ足を運んでくれたお客さまに珈琲を飲んでいただく地道な仕事を続けて来ました。小樽の街は、外国の方がくる観光都市と言われるように様変わりしましたが、昨今の新型ウィルスの流行によりまた、街が一変し、堺町の観光スポットから人波がなくなりました。

25年、珈琲を焙煎しパン、cakeを焼き上げてきた手仕事には変わりありませんが、ほんの少し変わる時がきたのかな

と考えています。

寒い冬からやっと春がやってきました。珈琲が美味しい季節になりました。

今日も、住吉町にてお待ちしています。

 

 

 

 

 

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